コンビニ人間を読んで
コンビニ人間を読んで私は、すこし安堵を感じました。
この話は、社会や身内から、お前は異物だと言われても、異物であり続ける選択をした女性のお話です。異物、異形、それが自分にとってはミネラルなのだとこんなにも清々しく描いてくれた作品がある。それだけで安心して生きていける気がしました。
私のブログなので、私の話を書きますが、
大学生の頃、初めてしたバイトは中華料理店。大きく、高級寄りのお店だったのもあり、宴会場が大きく、冬はいわゆるチームワークや連携プレイが重要視される仕事でした。アルバイト自体が初めてで、要領も分からず、ただ日々身をその場に運ぶなかで、「攻略」した感覚を覚えた日がありました。
その日から「仕事を行う」ことに対して、一つの歯車になった喜びがありました。それは何の仕事を始める時も同じで、キタ、と思えるまで没頭するのが好き。でも人間関係では、あまり上手くいかず、切られる前にこちらから切ってしまう。ずっとそんな生き方。
ようやく就職をしますが、人と話すことが辛くなってしまうことと、連携や攻略に喜びを感じるあたりから、作業職を選びました。これが吉と出るか、凶と出るかは分かりません。でも経験上、ここがいい気がしている。
23歳、職歴サービス業だらけ、大学中退。
逃げて逃げて、たくさん逃げてきたけど、ずっとずっと今は楽しい。
異物、異形だと思うけど、異形のまま、心地いい型を選ぶのも、やっぱり不自然じゃないよね、と思った。