地味な個性

部屋の模様替えをして、すこしだけ暖かくしたら、過ごし方が変わった。聴いてみたかった長めのラジオをつけて、ねこを膝に乗せながら、絵を描いていた。二日前に暖房器具をわたしの部屋に置いたらどうかと提案してきたのは相方で、でもリビングでもどうにかなっているし、と一度だけ断ってはみた。断ってはみたものの、どうにも引っかかった。一度引っかかると、もう無理だ。やってみるしかない。

 

ファンヒーターとこたつ布団を買った。わたしの出費は合計1マン。一度揃えてしまえはしばらくない出費も、正直なかなか悲しかった。でも引っかかったのだから、やるしかなくて、そこから先にはこの冬進めないことになる。というくらい、『やったらたのしいかもしれん』というソレを進めてみることに、わたしは重点を置いているのだな…と気づく。

 

買うと決めた時にも、うんうんと頭を悩ませながら買おうとするわたしをみて、やめておく?と聞く相方に、『やってみないと分からないことが出てきて、やらなくても別によかったな、と思うのはやった後じゃないと分からないから、やる!』と3回くらい語った。言い訳にも近いこの地味なこだわり。これを個性と呼んでいいのなら、呼びたい。

 

今日、来年の抱負はどうしようか〜と、まだ今年の振り返りもしてないのに相方と話した。去年はわたしは『流れ』で相方は『飛ぶ』だった。自分にはどうしようもできない空気の流れとか、運命とか、貰い物とか、あるもんね〜って自覚していくのが目標だった。あるもんね〜を自覚する中で、どうしようもないけど腹が立つことには散々怒った後でアイスを食べるようにした。どうしようもない世界でどうにかできるスペース(部屋)を持つ大切さを学んだ。3秒後には爆笑している涙の日もある。いっぱい発見した。それと、相方はわたしが思いつきもしない領域でだいぶ飛んでいるので、多分達成し続けている。笑

 

それを踏まえて思うのは、どうしようもないことだらけの世界で、自分はどうしていたいのか、もう少し深めたいということ。長い分でいうとわかりずらいなあ。さっきの言葉で言うなら、『個性』を知りたい。

 

服も好き。特にワンピースが好き。ラジオも好き。特に霜降り明星が好き。ライトはオレンジが好き。ネコもネコグッズも好き。コップも好き。ドライブの好き。アニメも好き。あまい物が好き。クレープが好き。その中の生クリームが好き。コーヒーも好き。特にモカが好き。たっくさん、堂々と好きだと思えるものが増えて、いい時間を過ごしてきたんだなあ、って感じる。本当にありがたい。そのひとつひとつ、いろんなものに心動かされるわたしのことを知りたい。2022は、そんな年にしよう、ときっと口にするんだろうと思う。

 

何にも好きなことがない、と口にしていた時のことを忘れるほどに、時間が経ったのか夢中だったのかは分からないけれど、ちょっとだけ安心して眠れそう。おやすみなさい。